くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「預言者」「あ、春」

「預言者」 2010年のフランス映画祭で公開され、カンヌ映画祭グランプリなど数々の映画祭で絶賛された作品である。監督はジャック・オーディアール。真っ暗な画面、懐中電灯で照らしたような光の中にクレジットが現れて映画が始まる。タイトルが終わると…

映画感想「マリリン 7日間の恋」「胎児が密猟する時」「性遊戯」

「マリリン 7日間の恋」 サイモン・カーティス監督長編デビュー作である。コリン・クラークはイギリスの名家の三男で、映画関係の仕事に就きたくて、ローレンス・オリビエの事務所に熱意で入り、ローレンス・オリビエが手がける次の映画の第三助監督につく…

映画感想「東京上空いらっしゃいませ」「夏の庭The Friend

「東京上空いらっしゃいませ」 この映画は本当にものすごくよかった。見逃していたことが悔やまれるくらいに感動してしまいました。軽快な映画のリズムに酔いしれるし、ストーリー展開の洒落っけに打ちのめされてしまいました。牧瀬里穂が抜群にいい。きらき…

映画感想「ブエノスアイレス」「汚れなき悪戯」

「ブエノスアイレス」 自然光を中心にした美しいライティングと、モノクロ、カラーの繰り返し、さらにスローモーション、ハイスピード等のテクニックを駆使し、手持ちカメラのみずみずしいほどの映像が二人の恋人の愛と別離、傷心を見事に描いていく傑作。さ…

映画感想「サルベージ・マイス」「青い塩」「トロール・ハンター」

「サルベージ・マイス」 広島ホームテレビが製作した低予算ローカル映画であるが、大好きな(最近多い)谷村美月主演のアクション映画ということで見に行きました。ローカル映画だから期待をするのが間違いというもので、実際、ストーリーの展開といい、「仮…

映画感想「僕達急行 A列車で行こう」

ユーモアあふれる演出がちりばめられた森田芳光ワールドが満載の作品に久しぶりに出会いました。といっても、これが遺作だなんて信じたくないですが現実なのが悲しい。映画が娯楽であることを唯一知っている若手監督としてその魅力にはまりきってから久しく…

映画感想「僕等がいた 前編」

映画館にやって来た人たちが一本の映画を見て、あんな主人公になりたい。あんなヒロインになって、あんな人生を生きてみたい。と憧れを抱く。そんな気持ちを抱かせる映画が本当の意味での映画の魅力だと思います。その意味でこの映画はストレートに見ている…

映画感想「銀河系」「僕のアントワーヌ叔父さん」

「銀河系」 足立正生監督なんてほとんど私の知識にないので、一本でも見てみようかと思って出かけました。若松孝二についていた人ですが、学生時代から独特のメッセージを放ち、後年、日本赤軍などに加わったという生え抜きの運動家です。一時、犯罪者でもあ…

映画感想「種まく旅人〜みのりの茶〜」「昼下がり、ローマの恋」

「種まく旅人〜みのりの茶」 大ファンの田中麗奈さんが久しぶりの主演映画というだけで見に出かけた一本なので、できばえがどうのこうのというのはどうでもいいのが事実でした。デザイナーとして日々を送る主人公みのりが突然会社の方針転換でデザイナーとし…

映画感想「光る女」「翔んだカップル」

「光る女」 一人の浮浪者風の大男がごみの島を歩いてくる。女が歌っていて傍らにピアノを弾く尻内という男。女は歌を歌えないオペラ歌手吉之である。この大男仙作は北海道から東京へ幼馴染の恋人栗子を探しにやってきたのである。この大男、熊のような大男で…

映画感想「魚影の群れ」「台風クラブ」「雪の断章 情熱」

「魚影の群れ」 今は亡き緒形拳さんと夏目雅子さん主演のドラマです。下北半島の漁師町を舞台にマグロ漁に半ば命を懸ける主人公房次郎の娘トキ子が恋人俊一を連れて帰ってくるところから映画が始まる。トキ子と一緒になるべく、親から受け継いだ喫茶店を処分…

映画感想「セーラー服と機関銃」「ションベン・ライダー」

「セーラー服と機関銃」 薬師丸ひろ子のアイドル映画の様相を呈している作品ですが、相米慎二監督らしいカメラワークを駆使した秀作の一本です。30数年ぶりに再見しました。懐かしさもありましたが、相米監督の独特の映像世界に改めて驚嘆しました。延々と…

映画感想「神様がくれた娘」

予定していなかった作品でしたが、友人の薦めで見に行きました。インド映画ということもあり、勧められたとはいえ半信半疑でしたが、これは本当に掘り出し物だった気がします。ラストは涙が止めどなく流れてしまいました。物語の組立が抜群にすばらしい。細…

映画感想「高海抜の恋」「青い青い海」

「高海抜の恋」 アジアン映画祭、ジョニー・トー作品を見てきました。もう泣いてしまいました。去年「単身男女」を見たときも思ったのですが、ジョニー・トーという人の映像リズムのセンスの良さは抜群ですね。しかも音楽センスも実にしゃれている。しかも、…

映画感想「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

メリル・ストリープという女優さんはあまり好みではない。とはいえ、その演技力は認めざるを得ない。今回の作品ではまるで彼女がマーガレット・サッチャーなのではないかと思うほどのまさに迫真の演技であった。当然アカデミー賞を受賞している。映画はとっ…

映画感想「ツィゴイネルワイゼン」

鈴木清順映像美学の一つの極致である。30数年ぶりにスクリーンで見直しましたが、何ともいえない感動に包み込まれてしまいました。この作品に物語がどうのこうのというものはありません。まるでサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」の曲が直接心に響いて…

映画感想「江戸最後の日」

約30年前、戦争で紛失したと思われていた戦前の日活映画がロシアで発見される。そのときの一本が今日見た「江戸最後の日」である。稲垣浩監督の戦前の代表作の一本で、江戸城の無血開城をクライマックスにした歴史物である。発見当時、公開された時に見逃…

映画感想「汽車はふたたび故郷へ」「SHAME」

「汽車はふたたび故郷へ」 グルジア共和国の映画ですが、宣伝によれば作りたいものが作れない映画青年の物語かと思いきやこれがなんとも退屈な、それでいてちょっとシュールな映像の映画でした。映画が始まると一人の女性が車でやってきて、男性が迎える。廃…

映画感想「夢二」「陽炎座」

「夢二」 鈴木清順監督の浪漫三部作と呼ばれる三本のうちの最後の一本である。残念ながら見逃していた映画を今回ニュープリント上映ということで見る機会がありました。鈴木清順の美的センスと映像感覚が炸裂し、陶酔間に浸る不思議なムード満載の秀作でした…

映画感想「ライアーゲームー再生ー」

映画版の第二作目である。前作がテレビ放映版の物語の最終章という展開でまったくくだらなかったので、今回もどうしようか迷ったのですが、TOHOシネマフリーチケット期間中のため見に行ったしだいです。今回はヒロインが戸田恵梨香から多部未華子にかわ…

映画感想「戦火の馬」「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」

「戦火の馬」 世の中の汚れをすべて取り除いて、「善」というもので満たされた美しい世界という前提を徹底して貫いたリチャード・カーティスとリー・ホールの見事な脚本とその物語をファンタジックかつ目を見張る映像でバックアップしたヤヌス・カミンスキー…

映画感想「おとなのけんか」「地方記者」

「おとなのけんか」 ロマン・ポランスキー監督作品が突然やってきたという感じである。作品は舞台調の室内劇である。登場人物は四人。二組の夫婦の物語で、一方の子供がもう一方の子供をけがさせたためにその示談の話し合いに被害者の子供の家にやってきて繰…

映画感想「恋人たちのパレード」「花の白虎隊」「命美わし」

「恋人たちのパレード」 やたらあちこちに出ているロバート・パティンソン主演のラブストーリー。監督はフランシス・ローレンスです。リース・ウィザースプーンが結構好きな女優さんなのでそれを目当てに出かけたという感じです。あまり期待もしてませんでし…

映画感想「ポエトリー アグネスの詩」

魂を揺さぶられる映画というのがある。この「ポエトリー アグネスの詩」という映画はまさにそんな魂を揺さぶる映画でした。監督は「シークレット・サンシャイン」のイ・チャンドン監督である。病院でアルツハイマーの初期と言われた主人公の老婦人ミジャはか…

映画感想「最高の人生をあなたと」「風にそよぐ草」

「最高の人生をあなたと」 名匠コスタ・ガヴラスの娘ジュリー・ガヴラス監督作品 何かの建築家の賞の受賞式のロビー、夫であるアダムの演説がつまらないと出てきた妻のメアリーのショットから映画が幕を開ける。真っ赤なコートが真っ白な幾何学的なロビーに…

映画感想「津軽じょんがら節」「小原庄助さん」「幻の馬」

「津軽じょんがら節」 キネ旬一位、ATG作品である。見逃していた名作の一本で斉藤耕一監督作品。津軽の激しい海のショット、人間が小さく見えるように背後に怒濤のように盛り上がる波のショットなどカメラが実にすばらしい。そんな背景をバックに真っ赤な…

映画感想「春の山脈」「こころの山脈」「東北の神武たち」

「春の山脈」 東北映画特集の一本でシネヌーヴォーで鑑賞。野村芳太郎監督作品です。名匠川又昴のカメラが映し出す日本の原風景を描いた水彩画のような景色が実に美しい。 背景に山々が広がる中、汽車がすーっと走り抜けていく。中に主人公友子が東京から故…

映画感想「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1」

このシリーズもいよいよクライマックス。しかも最終章は二部構成とそれほどのものかと思いますが、2008年の第一部から見ているのでここまで来ると惰性で見た感じです。毎回思いますが、面白い題材なのだからもっと映像や演出に冒険してもいいと思うけど…

映画感想「国境の町」「騎手物語」

「国境の町」 ボリス・バルネット特集の一本で、解説によると彼の代表作らしい。先日見た二本のような叙情的な画面というよりサイレント映画の演出スタイルが残る映像で物語を語るという手法が徹底されている。その演出スタイルゆえか突拍子もないようなジャ…

映画感想「アンダーワールド 覚醒」「ヒューゴの不思議な発明」

「アンダーワールド 覚醒」 レン・ワイズマンが作り出したヴァンパイアと狼男ライカンとの攻防を描いたファンタジーアクション。前作でいったん終焉を迎えたように思ったが、なんとぶり返すように3D映画で再開。まぁ、3Dで見るまでもないかと2Dで見て…